子どもの[成績表/通知表]の見方


学期末に必ず訪れる試練。個育て 子育て悩み
子どもにも親にも効果的な対処方法が見つからない成績表/通知表。
高評価なら「よくやった!」と褒め、時に褒美をあげたり
普通以下なら「もっと頑張りなさい!」とお尻を叩き
時に簡単な罰を与えることもあるのではないでしょうか?

今回は、それらのように堂々巡りの方法ではなく
もっと効果的な関わり合いである第三の方法について紹介していきます。
こちらの方がグッと親子関係が円滑になり、求める結果に近づいていきます。

「えっ!?褒めないの?叱らないの?アドバイスしないの??じゃあ何すんの???」
と聞こえてきそうですが、成績表/通知表自体の目的を考えることで対処方法が見つかります。

1.成績表/通知表の目的とは

成績表/通知表というのは、日々の行動を数値化したモノです。
自分では頑張ったと思っていることでも、客観的視点で見たらどうなのか?という
主観と客観の差異を教えてくれるモノにすぎません。
ですから、成績表/通知表というのは、子どもが自分自身を客観的に捉えるためのモノと理解し
今後の子どものビジョンを明確にするための道具にしましょう。

 1-1.よくある間違った例

親が子どもの頑張ったところを褒めたり
頑張れなかったところをチクチクしたり
もっとこうしたらいい成績になるよ!
な~んてアドバイスしたりするものではありません!

大人になった私たちも、子どもの頃は
親に見せる時にドキドキしたことを覚えているのではないでしょうか?
おかずが減らさせるのではとか、いらない子と言われてしまうのではないかとか・・・

成績の良し悪しで
家庭内での居心地の良さが決まってくるなんていう方もいらしたことでしょう。

2.子どもへの声掛けの手順

子どもへの声掛けは感情にまかせてするのではなく
目的を持ってシンプルに行うことが大切です。
子育ての目的については別の記事で解説しています。

2-1.自己評価を引き出す質問

成績表/通知表を受けてまず、何をするのか?というと
子どもの自己評価を引き出すのです!

あなたはどう思う?どう感じる?
自分なりの目標は達成できた?
他に達成するためにどんなことが出来たかな?

親の顔色を伺うのではなく、純粋に本人がどう感じたのかが大事です。
親が子どもに対してジャッジをする気持ちを1ミリたりとも持たずに
子どもの中の現実を聞かせてもらうことが正しい自己評価を引き出すことが出来ます。

2-2.願望を明確にする質問

自己評価が引き出せたらそれを踏まえて
子どもの願望を明確にしていきます

じゃあ次はどうしようか?
どうしたい?
どこを目指す??

それもまた親の納得のいく願望を言わせるのではなく
あくまで本人の純粋な願望を聞かせてもらうことが重要です。
ここの部分に関してはとても重要な要素なので
親が出来る子どものキャリアビジョンサポートという項目で詳しく述べていきます。

2-3.日常のことに置き換えて再認識すること

少し難しく感じてしまう場合には下記のように
日常のシーンに置き換えてイメージしてみると簡単です。

どこかに行く時

・どんな乗り物で行く?  ・ 何時に家をでる?  ・何を着て行く?
・何を持って行く?    ・ 誰と行く?     ・行った先では何をする?

カレーを作る時

・料理の完成形はどんなもの?  ・材料は?  ・買い足すものは?
・調味料は何?  ・どれくらいの調理時間?  ・何人分?  ・誰と食べる?

と、思考を働かせてはいませんか?
こうして、自然と自分では出来ていることを子どもに対して使うだけです。


3.子どもの心理をイメージする

あなたが行動したくなる時はどんな時ですか?
何かが欲しいと思った時に、面倒臭さや疲れも忘れて
思わず行動してしまうものではないでしょうか?

その何かが欲しいの「欲しい」は「ビジョン」=「願望」と言えます。
願望は、人の行動を駆り立てます。

 3-1.願望は目的

目的を目指して目標を掲げ、計画を立て実行する。
ごく当たり前の行動様式で私たちは動いています。

逆に、欲しいと思わないものについては
やらされている感が強く、継続も難しくなり
成果も期待できないことが多かったのではないでしょうか?

子どもが、ゲームに夢中になるのもに
「クリアしたい!」「友だちよりもうまくなりたい!」
「もっと先のステージを見てみたい」などという
心から欲するものがあるために
何時間でも集中してゲームをやり続けていると言えます。

人は、自分の内側からコントロールされるというわかりやすい例です。
内側からコントロールについては別の記事で解説してあります。

3-2.成績の結果も願望が現れる

ここで、わかりやすくお伝えするために
我が家の長女が高校2年生の時のお話をしながら
具体的にイメージして頂きたいと思います。

長女は、成績表を受け取った日の帰宅中にLINEで写メを送ってきました!

「見て!www」と。
何で笑ってるのかと思ったら写メを見てすぐにわかりました!

なぜなら、成績の良い部分=自分が嬉しい部分のみを送ってきているからです。
しかし、そこには触れずに、LINEで
「どうだった?自分的には?」と聞きました!

すると
「自分で選択した科目は5と4で揃ったから良かった♪」と
嬉しい時に使うスタンプ付きで返信がありました。

そういう言葉を聞いてから
「自分なりに納得できたのなら、良く頑張れたってことだね!良かったね」
と伝えました!
ある意味、これは求めた結果で当然であると言えます。
ここで、私は「他には?」と自己評価を聞く質問をしました。

すると、選択科目以外の
「必修科目がヤバいね!」と、今度は落ち込むスタンプと一緒に返信が来ました。
私は、それも求めた結果だと知っていますが
そこは、長女が自己吟味できる環境をつくることを優先し
帰宅したら話そうと言ってLINEを終えました。

 

3-3.目指した結果が平均以下の成績の原因とは

この辺りから、みなさんの中に「?」の数が増えてくるのではないでしょうか?

これも長女の場合ですが
「自分がどうしたいのか?」で成績は決まります。

自分で選択した授業(受けたい授業)は
本人曰く、普通にやっていただけでも5や4などが貰えてしまいます。

しかし、必修科目については
自分がやりたい・やりたくないは問題ではなく
学校側から「やりなさい!」という科目。
当然モチベーションは低い。 成績もアヒルさんです。

本人の自己評価を聞くに
「アヒルはやっぱりやばいよね・・・3くらいにしないとかな?」と。

多くの親は、ここで
『そうよね!さすがにアヒルは良くないよね。3にするように次は頑張るのね!
ちゃんとやってよ!約束よ!』な~んて言ってしまうでしょう。

しかし私はこう聞きます。
『本当に3にしないとヤバいの???
普段、必修科目の授業を受けているけど
テスト前にどうなりたいな~と思って勉強したのか教えて?』

すると
「あまり好きではない授業、でも全くやらないわけにはいかない。
なぜなら、赤点を取れば進級できないから
赤点を取らない程度にがんばらないと!と思ったかな・・・」と答えました!

私はすかさず
『なるほど!赤点を取らない程度にがんばらないと!と思った訳ね!
それは、赤点を取ると進級できない・・・
ちなみにその場合、あなたにどんな不利益があるの?』と聞きました。

すると長女は
「だって、進級できないってことは、目指す大学に行くのが遅くなる。
そうすると、大学で早く学びたいと思っているコトが学べないじゃん」と答えました。

私はこう返しました。
『そうか!あなたは早く自分の興味関心のある学問を学びたい!と思っているのね!
その為には進級できないなんて有り得ない訳だ!
だから、進級できるように赤点を取らない程度にがんばった訳ね!

するとだ、あなたは自分の目指した結果を手にしたことにはならない?
赤点を取らずに進級する!ここがあなたが目指したコト!見事達成じゃん!!凄いよ!』

長女は一瞬考えましたが
「なるほどね!確かにそうだ!達成してるね!」と納得していました。

長女の納得を確認してから、私はこう言いました。

『3にしたい理由、3に拘る理由があれば、必ず達成できるもの。
だけど、今わかったように、あなたには3にする明確な理由がないのよね?

だとしたら、3にする必要がどれだけあるのか?
なぜ3にする必要があるのか?をちゃんと考えてから行動した方が
ただ不安でいることや、ただヤバいよね!って思うコト以上に有益なんじゃない?

そもそも、アヒルで行きたい大学に行けるのかどうか?
受験の内容なんかを調べてみたらどう?』

と私は話を終えました。

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4.成績表/通知表とはビジョンを明確にするための道具

成績表/通知表は自己評価を引き出すもの。
決して、ジャッジや評価を与えるものではありません。

成績表/通知表を上手く活用すれば、キャリアビジョンのサポートも有効に行うことができる。
自己評価を大切に、自主自律をサポートしていくことが子育ての 最大の目的ではないでしょうか?

成績表/通知表を間に挟んで
そういうことを話すための時間にすることが 本当にすべきことなのです。

5.まとめ

成績表/通知表を見たら
一方的にこちらの思惑で「褒めない!叱らない!アドバイスしない!そして評価しない!」
やるべきなのは「子どもの自己評価を引き出す!願望を明確にする!」
子育ての道具として上手に活用していきましょう。


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